大寒

寒い日が続きますね。
冬眠のごとく毛布にくるまり、毎朝もう起きられないと思うこのごろ
おかげさまでMRTラジオ べジフルビューティーは5年目を迎えました。番組でご紹介のメニューは今夜これを食べたいな、朝ごはんにあれがあったらいいな、と自分の感覚に従い、身近で見つける野菜で考えます。ただ、あまりに寒いと、夏の思い出など遠方に頭を巡らし、現実逃避をしてしまうことがあります。そんなことありませんか。
今朝も関東では大雪で、宮崎でも冷え込んでいます。そんな季節は綾町の人参がじわじわ甘くなるころ。来週は昔訪ねた南の島を思い出し、浮かんだ人参レシピをご紹介することにしました。ただいま試作中。ラジオでくすっとひと笑いしていただければ幸いです。

MRT宮崎放送ラジオ
フレッシュAM!もぎたてラジオ
「べジフルビューティー」
毎週月曜日10時40分放送

先週末は農業関係の仕事で関西へ出張していましたが、生産者、製造者、販売者の方々の想いに触れる旅となりました。取り組まれている方々の話を聞きながら、食品のトレーサビリティーは食する側の安全のためだけではなく、食を生み育てる側が無理なく農業を続けられるかどうかを私たちが判断する指標としても必要ではないかと感じた次第です。この価格で流通経路でそれは成り立っているのか。安さの裏に隠れている事実。売り手良し、買い手良し、世間良しとなるためにもフェアトレードの視点は海外のことではなく、日本の食の現場でも必要とされているのかもしれないなと感じさせられました。野菜を食卓へご紹介させていただく立場として私にできることは、大きなことはできませんが、この先も国内産のお米や野菜をおいしく食べられるように、食材の求め方を考え、ちいさなひとつの例としてご紹介することを積み重ねられたらと願います。季節の野菜を仕入れ毎食お料理することがごくごく当たり前の国に生まれ、食を通して五感を豊かにする多くの喜びをいただいていますが、習慣の異なる海外を訪ねるとその当たり前が特別で素晴らしいことだなと気づくことが多々あり、やっぱりお台所でお料理ってすごいと実感します。四季によりそいながら無理なく野菜を楽しむ方法をさまざまこれからも探っていきたいと思います。

「1本のろうそくの灯りはそのまわりをほんのり照らします。お盆にろうそくを少しずつ増やすと、まわりをもっと明るく照らすことができます。それが人の一生。」うろ覚えですが、以前、台湾の茶の生産者の方が講演されたときにお聞きした言葉を自分の心の支えにしています。今できることを大切に積み重ねることは、きっと先を明るく照らすことにつながるのではと信じています。