かりんとう

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明日より台湾高雄市にてfarm to table kaohsiung 講師を務めます。今回は日本と台湾共通の暦「霜降」のもと皆様に宮崎の野菜果実や日本の食文化についてお伝えしてまいります。その後は移動し、台湾農業委員会様より招待いただいた台中視察と論壇に出席させていただきます。金曜日の夕方宮崎を発ち、深夜に高雄に到着し、翌日から二日連続の教室のあと視察論壇。毎回余裕をもって臨めたことがなく、いつもはらはらどきどきの台湾仕事です、忙しさに追われていい加減にならないように。こんな機会をいただけていることに感謝し、来られた方が温かなお心で過ごしていただけるように残りの準備を取り組みます。(←ほぼいま自分に言い聞かせながら書いております)

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さて、farm to table Kaohsiungでは宮崎の農産物もご紹介しているのですが、秋は台湾の皆様に宮崎の串間の甘藷についてお話します。芋は国外へ持ちだすことはできませんので、和菓子でご紹介を予定しています。お菓子はねりくりかりんとう。ねりくりは農作業の合間やお正月に食べられるさつまいもと餅を練って、きな粉をまぶした宮崎の郷土菓子です。宮崎県串間市大束にて宮崎紅さつまいもの減農薬栽培をされているかんしょの好栄さんの芋を使ったかりんとうにきな粉をふりかけねりくり風に仕上げました。ぽりぽりと食べだしたら止まりません。このお菓子から参加者の方々に宮崎の食べ物や日本の暮らしがほんのり伝わり、日本のいっぷく文化を楽しんでいただければなと思います。今後、日本での発表は貯蔵した薩摩芋が糖度を増す冬から春にかけてを予定していますが、今回は採れたてほりたての薩摩芋で作りました。

そして、かりんとう作りには宮崎県五ヶ瀬馬場地区のバーバクラブのみなさまにご協力いただきました。地域の食材を使った加工場を運営し、近隣の小学校のパンを作ったり、数々の地域特産品を生み出されています。食品の加工は簡単なようですが、農産物を加工する場合はまず農薬取締法、食品衛生法をクリアし、おいしさと安全を備えることが必要です。思いついたものが商品になるには時間を要し、いざ出来上がったら最初と大きく違うなんてことは日常茶飯事です。野菜果実LAB toretate でお世話になっている高原町の花あそびさんも地域の農産物をおいしく商品化され都市部でも大人気ですが、皆さんどちらも食材を選ぶのではなく、今地域に在るものをどんなふうに生かすかという加工をされており、地域を想い、ものを活かすことへの取り組みを継続されています。たとえ加工場所があっても、その技術と知識と心を持った人がいなければ安心できる商品は成立しません。地域に寄り添いながら、じっくりと取り組むみなさんとお話しすると、些細なことに心折れずに頑張らねばと思います。