蕃茄果醤

farm to table kaohsiung project workshop 18.03.17

先日台湾高雄で開催されましたFarm to table kaohsiungイベントをリポートします。
トマトは季節により味わいを変えますが、台湾では3月はトマトの名残の季節。皮が張り、香りと甘味の濃縮されたトマトが出回ります。一日目は果物としての楽しみ方をジャム作り。二日目は野菜としての楽しみ方をソースづくりでWORKSHOPを開催しました。photo by chill chill laohsiung project

先ずは一日目の流れから

最初にこのイベント会場(鶴宮寓)のオーナーであり、Farm to table kaohsiung project 主催者のNATOが台湾高雄の蕃茄(トマト)生産者について紹介します。

ウェルカムドリンクはトマトクリアジュース
透明の液体は一口のむと香りが広がり、鼻腔をぬけます。料理のうまみに用います。トマトジャムに適したトマトの使い方や、日本でのトマト料理や扱い方、目利きなどをお伝えした後はさっそくジャムづくり。

ジャムの灰汁は後々の品質にも影響するのでしっかり取り除きます。みなさん真剣。

完成した後は熱々ジャムの試食会。トマトは黒糖やスパイスと相性が良いので今回は高雄の菜食包子で仕入れた黒糖饅頭(黒糖蒸しパン)をのせてご試食いただきました。
台湾でもあまりトマトジャムを作ることは少ないそうなので、初めての春のトマトジャムにみなさん興奮。瓶に詰め殺菌。

ほっとした後は「春日一服」TIMEのはじまり

この場の空気を楽しみ、寛いでいただきたいというスタッフ一同の思いから今回より加えました。台湾の食材でお茶菓子をご準備し、宮崎のお茶で一服いただきます。お茶は季節により飲み方を変えます。夏が始まろうとしている(もう始まっている?)高雄ではすっきりとした釜炒り茶が体を整えてくれるかなと思い、五ヶ瀬町 宮崎茶房の釜炒り茶をお出ししました。
いっぷくという緊張した場の流れを一気に緩める言葉はこころをなごませてくれます。たまに使いすぎて反省しますが。台湾のみなさんに体感いただければ幸いです。

春日一服 MRNU

〇 若草浮島
台湾米粉と卵、宮崎釜炒り茶、甘納豆
〇 黒糖浮島
黒糖 シナモン 宮崎釜炒り茶
〇 紫芋浮島
紫芋
〇 蕃茄寒天
2年前のイベントで作った台湾ブランデーと梅の梅酒を用いて作る寒天。台湾では梅とトマトは定番的な組み合わせ。
〇 わらびもち
蕨餅粉の代わりに台湾蓮根粉を使用

以上、トマトジャムWORKSHOPリポートでした。

レシピやメニューは事前の打ち合わせで決定するのですが、食材調達は現地で行うため、はらはらどきどきの準備を行います。ひとりでかかえこんでしまいがちな性格の私を、仕事は一人でするものではなく、人とかかわりながらするものと教えてくれたのはこのイベントです。高雄の友人たちに感謝しかありません。
いつも食材を好きになってもらうためのアプローチを様々と打ち合わせし、自らの過去の感動を呼び起こし、あれこれと取り組む時間。参加者が息をのみ、頬をゆるめる瞬間を目にするとああよかった。頑張ろう。と思えます。

気弱になり後ろに下がりそうなときは子の顔を浮かべ、いけないいけない。この環境をいただいていることに感謝しなおし、勇気を振り絞ります。息が詰まりすぎたときは友人たちが肩にそっと手を置いて「慢慢地ゆっくり」とささやいてくれる。そうやってこの日を迎えられ、人の縁が深い場所に出会えたことは私にとっての財産だと思っています。
ありがとうございました。これからも様々にお世話になりながら季節の野菜果実を食卓で楽しむ取り組みを様々続けていきたいと思います。

HOKHOUSE
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CHII CHILL KAOHSIUNG PROJECT
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